神経零れて

数日しか経っていないはずなのに、現実感はなかった。 求は床に横たわって、ぼんやりと焦点の合わない目で、誰かの背中で泳ぐ大きな赤い魚を見ていた。尾びれに絡むように、黒い魚が追う。 身体を動かそうとすると、恐ろしい吐き気と眩暈が交互に襲ってくる。扉に向かおculturelle兒童益生菌うとするたび殴られて、いつしか諦めてその場に沈んでいた。 素っ裸で転がされていても、暑さ寒さを感じ…

続きを読む

時代の呑み込

「参ったなぁ……おまえ、とんだ名器じゃねぇか。つっ……やりすぎて、傷口開いちまったかな。」 ぐったりと気をやって弛緩した涼介に、ねぎらいの口づけを一つ贈った月虹に、倒れ込んだ涼介は気が付いて腕を回した。 「兄貴……」 月虹を残し死んだ清介を、哀れだと思う。 泡沫の恋人を抱きしめて、今はない清介に今生でのつながりを詫びた。いつかはこの暖かい手を、彼岸の恋人に譲り渡すのだとし…

続きを読む